長いですが、祝日や週末の手が空かれました折に、気楽にご覧下さい。
全母と全父についての内容になりますので、洒落で本日更新としてみました。
いい夫婦の日、おめでとうございます。
では記事へ。
《天地の子》
以前から、この夫婦の配色については気になっていた。
通常、男的な者と女的な者を並べて配置する時には、青と赤を使用するものが多い。
キッズ向けに淡くして、みず色とピンクも良くある。
歌合戦は、紅白で分けるし、黒と赤でも男女の表示を分けることがある。
それが、ピンクと黒。
黒&赤からしたら、男女がひっくり返っているし、MANがピンクでWOMANが黒なんて、ちょっと見ない組み合わせ。
不覚時代には不思議だと感じるだけだったが、目が覚めてこの存在達を再観察した時に「父がピンクで、母が黒?…あっ!!」と、気がつき驚いた。
バーバパパ=全父の象徴
バーバママ=全母の象徴
ママの方に虚空の要素が多く盛られ、ゼロポイント、全てを飲み込むブラックホールとしての黒が当てられた。
そして、パパの方は万物が真価を発揮し照り映える桃色が当てられている。
グッドセンスにも程があるカップルなのだ。
そんな2「人」と言っていいのか分からないが、2人の出自が面白い。
何とパパもママも
地に埋められた卵から生まれている。
それも、市街地の民家の庭先。
実に平凡な、どこにでもある様な環境から、自由自在に姿形を変えることの出来る桃色の生命体、バーバパパが誕生する。
このように土の粒子に囲まれた丸い卵が、次第にふくらんで、頃合いになったところで地表に出て、花に水をやっていたフランソワをびっくりさせる。
フランソワはバーバパパとすぐ仲良くなるのだが、フランソワのおかあさんは「大き過ぎるから家に置けない」と言い、バーバパパは動物園行きになる。
その動物園でも、勝手に檻を出たと言って追い出されてしまうパパ。
行き場をなくして、ひとり泣いていると火事の知らせが飛び込んで来る。
助けに駆けつけて活躍し、次は動物園を逃げ出したヒョウもつかまえて、パパは街の人気者になる。
フランソワの両親も歓迎し、バーバパパは元の家に帰って暮らせることになった。
フランソワ母の手の平を返す様な態度にも、バーバパパは以前の仕打ちを恨んだりせず、素直に帰還できることを喜ぶ。
彼は今だけを生きている。
やっと市民権を得たバーバパパ。
2冊目では、そのパパが元気をなくす。
フランソワに付き添われてお医者に見て貰うと、
「こりゃ、バーバママが ひとり ひつよう ですなぁ。」と、言われる。
ところが、バーバママは滅多に居ないらしい。
それでもパパは世界各国を旅してママ探しへ。果ては宇宙まで行く。
よその星も巡ったが、変てこな動物しか居ず、仕方なく元の家に帰る。
帰還を喜んでいると、何とパパも生まれた同じその家の庭からママが出て来る。
全父も全母も本質は同じであることが、ひとつの庭から発生する様で表わされている。
たちまち、魅かれ合う2人。
春が来て、パパ&ママが丸い卵を地に埋めて、何週間かすると、色とりどりの可愛いバーバ赤ちゃん達が生まれる。
彼らの卵はまん丸い球体になっていて、これは点、そして天をも表す。
小さな点(=天)が大地に抱かれて、生まれる存在。まさに天地の子と言える。
そして天である点を生み、地に送り子を生み成す父母でもある。
個別に存在し活動しながら、全父と全母の象徴も兼ねているのだ。
バーバパパとは、直訳すると「パパのひげ」。
フランスでは綿菓子をこう呼ぶ。
ザラメ等の砂糖を、熱を加えながら高速回転する釜に投入すると、溶けた後に遠心力で飛ばされて広がり、フワーっとした綿の様な状態になる。
人型生命体も粒からホログラムとして展開し、フワーっと発生している。
バーバパパのフワっと感は、実は誰しもが持っているものだ。
そして自由自在にどんなものにでもなれる「可能性そのもの」の性質も本来、誰しもに宿る本質である。
人型生命体の神としての本質を、最もシンプルに体現した存在が、あのピンクのやわらかパパ。
そしてパパがパパである為に、探さずには居られない一対の存在。
全ての光が還り着く場所、虚空の象徴があのまっ黒なやわらかママなのだ。
自由自在の夫婦神。
(2017/11/22)