《大きく丸く》
地についてより深く知ろうと物理次元や重力について調べていた時、「そう言えば何でだっけ?」と、ふと興味が湧いたのが、
何故星は丸いのか
と言うこと。
星であれば100%丸いと言う訳でもなく、イトカワなどは芋みたいに長細い形をしている。
物質自体の強度が重力を上回る小さい天体の場合は、元々の形を保ち続けるからだと言う。
星がある程度のサイズになると、物質の持つ重力が集まることによって、内部の重心に向かう引力が次第に強くなる。
重力が天体の中心に向けて均等に働くことで、中心に向かって平均して同じ力が働く形に変化する。
中心から等しい距離の形になる、その結果として球形が生まれる。
惑星は、星を周回するガスやチリの粒子から生まれる。
重力によって粒子は互いに引き付け合い、途中で全ての物質を集めるまで大きくなり塊を形成する。
つまりどこまで星が大きくなるかは、周辺に集められる物質がどの位あるか次第。
引き付け合った粒子は衝突すると、加熱されて液体になり、重力によって惑星の中心に向かって引き寄せられ星の一部となる。
最初は凸凹いびつで、成長と共に次第に丸くなる。
その変化する姿に「あっ、そうか!」と膝を打った。
星の成り立ちに、消化と昇華によって角度の拘りがなくなり丸く全体一つになる、人型生命体の成長が重ねられている。
何と見事なことだろうか。
人型生命体含む物理次元のあらゆるものは、毎瞬点滅を続けている。
空の星は、それを象徴する役割も果たしている。
見えざる虚空の生み成す、見える世界は何処まで行っても全体一つなのだ。
丸くなるな星になれとトンガリ続けて輝くことを大事と言いつつ、実際は大きな星になったら丸い。
ひとかどの人物を目指して切磋琢磨していたら、削れた分だけ角が取れて丸くなったみたいな。
円熟味、と言う言葉にも「まる」とも読める円があてられる。
それも味わい深いことである。
自転する星は、遠心力によって球の形がちょっぴり横に広がっている。
これは何を意味するのだろうか。
どんどんと知りたいことが沢山出て来る。
永遠無限の虚空がわざわざ見える形になってみただけあって物理次元程、興味深く面白いものもないのだ。
大きく丸く、育つ歓び。
(2023/12/14)