《圧パズル》
人の都合で人の行動を制限しようとする行いは、束ねの本質から外れる。
であれば束縛と表現される状態は、実際には、束じゃない何かで何かをしていると言うことになる。
「何かで何かを…て、何だ?」
それってどんなものなのかと興味が湧いて、上に尋ねたらテトリスに似たビジョンを放って来られた。
上から下に降って来るあちこち飛び出た様々な形のものが、嵌まったり嵌まらなかったりする。
その動きを観察して、「成る程そうか!」と大きく頷いた。
この発見について本日記事では書かせて頂く。
圧力をかける、と言う表現がある。
御存知の方も多いだろうが意味を確認すると
① 圧力を加える。重力、推力、膨脹力などを利用して物体の面を押しつける。加圧する。
と言う、そのまんまのものと、そこから派生して、
② 他人を自己の意に従わせるために、権力、財力、武力、集団などの力、その他の強制力によって圧迫する。威力をもって押しつける。威圧する。
と言う、人が束縛と言っている状態に近い内容が出て来る。
放って来られたビジョンとゲームのテトリスとには、似ている様でいて大きく違う点が一つあった。
画面の枠の有無である。
ゲームには画面と言う大枠がある。
枠の中でどうやってそこに出て来た凸と凹を隙間なく合わせて消すかと言うのが、ゲームの目的になって来る。
ビジョンでは枠は存在せず、どんな凸も噛み合う凹部分がなければ全てつるつると滑って流れて消えて行った。
しっかり噛み合っていないと圧がかからない。
例えば鍋に付いている蓋をすると外れないのは、そこに噛み合う部分があるからだ。
外れない状態、圧力が逃げ場のない「束縛」と呼ばれる状態になるのには、
圧をかける凸に対して噛み合う凹を、圧をかけられる側が持っているから。
これが「成る程そうか!」と大きく頷いた発見である。
凸については都合とか主張とか、何となくどんなものか分かるのじゃないだろうか。
主張などはまさに“張る”と言う出っ張りの表現が入る言葉だ。
やいやい喧しく、それだけ存在が分かり易い。
だが、凹とは何だろうか。
自身が束縛されている様に感じている側は
「私が何か持っているなんて!向こうが勝手に縛って来るんですけど!」
と、驚くかも知れない。
それ程に凹の存在は気づかれないまま放置されて来た。
次回記事ではその凹とは何かについて書かせて頂く。
凹むのに、必要なものは。
(2024/2/19)