期限が迫っていると、慌てふためく周囲を眺めている時にも、「ゆるゆると」。
言われ続けるうちに、「そう言えば」と気づいたことがある。
「ゆるゆると、だらだらって全く違うな」
何かをゆっくり行うと言う点は、共通しているのに。
「だらだらと」とは一度も示されたことがない。
「ゆるゆる…だらだら…」
二つをイメージの中で比べてみて、ふいに違いが分かった。それは、
滑らかさ。
その元になるのは、
肌理細かさ。
だらだらは、目の粗い行いを、気のない状態で、することと言える。
ゆるゆるは、気の満ちた状態で、肌理細かにして行くことになる。
本当に全く違っている。
何だってこんなことを申し上げたかと言えば、ゆるゆると事を成してみようとする時、だらだらとの区別が曖昧であると、動きにためらいが出たり、止まってしまうことがあるから。
「だらだらしてはいけない!」と言う、意識による禁止事項が世の中には浸透している。
殊に、何でもきちんとしないと気が済まない、しっかりとした性格と言うプログラムを持つ人は、ゆるゆるとだらだらの違いを丁寧に理解しておく必要がある。
御承知の通り、ゆるゆるにも、だらだらにも、良いも悪いもない。
どちらも体験の一つであり、する必要もあったこと。
だが、本道を行くに不可欠なのは、ゆるゆるの方となる。
ゆったり、ゆるゆる進めながら御自身の行動に、どれ程の肌理細かさがあるかを、観察してみられることをお勧めする。