と、気がついた宮司。
「「3!2!1!」は引っくり返すと「1!2!3!」」とする所を単に「「3!2!1!」」と書いてあって、並びが逆のままになっていた。
おやおやと書き改めてふと、謎を発見。
「1でしょ、2でしょ、3でしょ。
ダーてそう言えば何だろうか?」
数字的には4が来るだろう場所に、締めくくりとして配置されるダー。
猪木と言う端末の呼びかけによる唱和に象徴される、意の気の巡るシステム内で、響き渡るこの謎の音について興味が湧いた。
単に威勢のいい掛け声と言うことなら、「ヤー」でも「ワー」でも構わないはずだ。
しかも、音を濁らせている。
調べてみると勝利試合後、右手を突き上げて叫んでいた猪木の発する音を、観客が「ダー」と聴き取り、彼らもその様に言い始めたのだとする話を発見。
そうなると一個人の意図を超えて生まれた「ダー」と言える。
丁度こちらもデビュー60周年を記念した何やかやが、昨年出たそうだ。
2020での完結であり少し先に起きているが、サブちゃんのことを知らせるついでに、関連情報として流れて来たのだろうか。
あっちでもこっちでもモノコトが完結して、そこを超えて行くタイミングとなっている模様。
面白いことだ。
物理次元は三次元とも呼ばれ、3はモノコトが具現化する時に必要な数字である。
その具現化したモノコトを一気に放出する、大きな流れを作る時に「ダー」を必要とするのだと気がついた。
川にせよ、涎にせよ、ダーッと流れるとは言っても、ターッと流れるとは言わない。
濁らすことで、より大きな力を加えているのだろう。
そして流れるにあたって 、
「「ザー」とか「ゴー」ではないんだなぁ」
と頷いた。
ザーは、天から地へ降る雨でも、東西南北を流れる川でも、激しい流れを人は傍で観ている感じがする。
ゴーは、GOにも通じ、人型生命体の意志や意気込みを行動に変える時の切り替え。
ダーは、人型生命体からエネルギーそのものを大きく放つ時に使うのじゃないだろうか。
「で、放つ理由って?」
と、ダーの現場を観察して、
「これから何かしようとするのじゃなく、それそのものが歓喜の放出である」
ことを改めて理解した。
そしてこの風変わりな神事の中心人物の、器の大きさに感心した。
己が勝った時に言って来た「ダー」を、俺の勝利宣言と独占していない。
勝利者や中心人物、主役は不覚社会で通常偉いとされ、そのことによって偉ぶる者も居るだろう。
だが彼は集まった人々に対し、「俺は勝利者、俺の宣言」等と限定しない上に、「下さい」と丁寧に促して、全体の唱和を実現する。
そこには勝ち負けを超えて普く及ぶ弥栄がある。
書いた内容が何でかすっぽ抜けたり妙だったりする時、そこから始まって面白い発見をすることもある。
皆様もそうしたことが起きた時には、そこに不思議のヒントがあるか、観察なさってみられることをお勧めする。
勝利も還元してみよう。
(2022/1/6)