《Water!》
“面倒くさい家事ナンバー1は食器洗い”
そんなCMを目にして、「マジで?!」と調べてみたら、別の調査では「風呂掃除」、はたまた別のものでは「トイレ掃除」が1位だった。
良く分からないがとにかく人が水を使う仕事で「大変だぞ!」を競っているらしい。
だから洗濯は入って来ないのか、食洗機がもう少し普及したら又変わるななどと納得しつつ、ちょっと驚いた点もある。
水に触れる時間は、
気づきに関しての
凄い機会なのに。
目に見えながら決まった形を持たずにどんどん流れていく水は、物理次元の中でも人知を超えた存在であることを分かり易く受け入れられるものの一つだ。
それでいて、神格化されたでっかい山とか、人に止めようもない雷とか、得体の知れない不気味な暗闇とか、そうしたものよりも水の存在はソフトでさり気ない。
そして日々、水に関わらずに暮らす人はいない。
大体、成人は人体の約60%が水分と言われている。
赤ちゃんだと約75%、成程あんなにプルンプルンしている訳だ。
胎児になると約90%が水分。
ちなみに茹でたタピオカは100グラムあたり約85グラムが水分で残り約15グラムが炭水化物らしい。
出生前、人はタピオカ超えのプルプル度合いで生きている。
老年になっても半分の約50%が水分だそうで、全体こんな感じのなので人間は水と共に生きていると言うより、存在自体“生ける水”だと言う方がピッタリしている。
体内の水は当たり前だが常駐している訳ではない。飲むことで入って来たり、汗や尿で出て行ったりと引っ切り無しに動いている。
そうして人体の半分以上を占めるものがわっしょいわっしょい盛んに出入りし、細胞を構成するその他の物質もどんどん新生し古いものと入れ替わっている。
人が流動存在なのだと言うことは、洒落たポエムじゃなくて単なる事実だ。
全体を統括支配している様なイメージで見られている脳だって、日々変わっている。
得たものや得たいものに固執し、自分の守りとして古い情報を積み上げて、各器官の進化発揮を封じ、意識に根付いて進化のないまま蔓延っているのはエゴだけ。
とは言え、何もかんも「エゴのせい」な訳はない。
エゴは、エゴの仕事をしているだけだ。
何故なら、エゴには進化する力がないからである。
蔓延ることしか出来ない。
そのエゴをのさばらせて、進めない理由にして誤魔化しているのは分割意識に他ならない。
そんな意固地意識に「変われるよ。変わっているよ」と常に呼びかけ続けるのが、水なのだ。
海やプールで全身くまなく水と触れ合うことも面白いし、日常のちょっとした場面で水に触れる時に集中して味わうことだって面白い。
そしてどれも、水と触れ合わなければ分からなかった感覚を開く。
他の季節だとここまで水に触れ合う機会はないだろうし、汗をかいたり水分をとったりする機会もない。
御神体内を水が軽快に駆け回る夏の時期に、外に見える水の流動からも気づきや発見をし、理解を深めてみられることをお勧めする。
ヘレン・ケラーが「水が水である」と言う理解に、見えず聞こえぬ世界から感触の力そして知ろうとする力によって到達した様に、目覚めについての
「それがそれである」
と言うシンプルな事実、
そして、不覚の意識への伝え方が極めて難しい事実、
この事実に、実感を伴った理解を到達させるには、根気と、知ろうとする意志が不可欠。
知れたらなぁ、いつか知りたい、知りたくない訳ではない、そんな揺らぎを超えた「それを知るのだ」と言う意志だ。
考えたり惑ったりしたい方は自由にすればよろしいが、ヘレン・ケラーは自身が水に相応しいかなどとごちゃごちゃ考えなかった。
目覚めに自らが相応しいかなどと言う思考や惑いも又、不要である。
水も覚も、査定をしない。
(2020/8/13)